プレイングマネージャーがきついのは、まず構造の問題として見る

現場の数字も持ちながらチームも見る。この兼務がきついと感じるのは、能力不足のせいではなく、そもそも役割の設計として負荷が重なりやすい構造だからです。

整理の出発点はシンプルです。「きつさ」を漠然と抱え続けるのではなく、次の2つに分けて考えてみてください。

  • 役割設計の問題:業務量や権限の配分そのものが無理な状態になっている
  • 自分の傾向との不一致:業務量は妥当でも、自分の得意な動き方とズレている

この2つを混ぜたまま「自分が弱いからきつい」と結論づけてしまうと、必要な対処(業務の再配分・役割の交渉・働き方の見直し)にたどり着けません。まず切り分けることから始めます。

なぜプレイングマネージャーの兼務は負荷が重なりやすいのか

現場業務と管理業務は、求められる思考のモードがそもそも違います。

現場業務は「自分の手を動かして目の前の成果を出す」動き方が中心です。一方の管理業務は「他人の成果を引き出す」動き方が中心で、意思決定のタイミングも評価の視点も変わります。この2つを1日の中で何度も切り替えることが、兼務の疲労の正体の一つです。

さらに、多くの職場ではプレイングマネージャーの管理業務は「現場の合間に差し込むもの」として扱われがちです。管理業務のための時間が別枠で確保されていないケースでは、部下の相談や1on1が現場作業の隙間に押し込まれ、どちらも中途半端になりやすくなります。

ここまでは職種や業界を問わず起きやすい構造の話です。この構造の上に、自分自身の傾向が重なって「きつさ」の感じ方が変わってきます。

数秘術の視点で「きつさ」の中身を切り分ける

数秘術では、生年月日から導く数字(1〜9、11、22、33)をその人の土台の傾向を読む補助線として使います。プレイングマネージャーの兼務でつまずきやすいポイントも、傾向によって違いが出やすいと考えられています。

  • 1の傾向がある人:自分で決めて動く推進力が強く、現場の仕事を人に任せるのが苦手になりやすい。結果として現場業務を手放せず、管理業務が後回しになりやすい
  • 4の傾向がある人:仕組みを整えて積み上げる動き方が得意な一方、急な方針転換や曖昧な指示にストレスを感じやすい。兼務の中で優先順位がころころ変わる状況は特に消耗しやすい
  • 6の傾向がある人:面倒見の良さから部下の相談を断れず抱え込みやすい。現場も部下対応も両方引き受けてしまい、自分の時間が削られやすい
  • 8の傾向がある人:目標達成への推進力が強く、成果を急ぐあまり現場にも管理にも自分の基準を持ち込みやすい。権限が伴わない兼務では特に不完全燃焼を感じやすい

どれか一つに自分を当てはめて満足するのではなく、「自分はどのパターンに近いか」「今の兼務のきつさは、構造の問題か、自分の動き方の傾向とのズレか」を自分に問い直す材料として使ってみてください。この視点が、次に紹介する棚卸しの精度を上げます。

自分の傾向をもう少し具体的に確認したいときは、無料診断で自分のナンバーを調べてから、上の4パターンと照らし合わせるとより整理しやすくなります。

整理のワーク:兼務の負荷を見える化する

頭の中だけで「きつい」を処理しようとすると、感覚論のまま堂々巡りになります。一度、紙かメモアプリに書き出す作業をおすすめします。

  1. 1週間の時間配分を記録する:現場業務・管理業務・その他(会議、事務作業)にかかった時間を大まかでよいので分けて記録する
  2. 管理業務のうち「本来は他の人に任せられるもの」を洗い出す:自分にしかできない意思決定と、権限があれば部下に渡せる作業を仕分ける
  3. 抱え込んでいる業務の理由を書く:「頼める人がいない」のか「頼み方が分からない」のか「自分がやった方が早いと感じている」のか、理由によって対処が変わる
  4. 役割設計の問題か、自分の動き方の傾向かを照らし合わせる:1〜3で出てきた項目を、前章の4パターンと突き合わせて分類する

このワークをやると、「そもそも管理業務に割ける時間が構造的に足りていない」のか、「時間はあるのに自分が現場を手放せていない」のかが見えてきます。前者なら上司や人事に業務量の再配分を相談する材料になり、後者なら任せ方や優先順位のつけ方を見直す材料になります。

次の一歩をどう考えるか

棚卸しをした結果、「今の役割のまま調整で改善できそうか」「役割そのものを見直す時期に来ているか」は、人によって答えが分かれます。ここで大事なのは、兼務がきついこと自体を「自分の能力の問題」として抱え込まないことです。

役割設計の話であれば、業務量の再配分や権限の委譲を交渉する余地があります。自分の傾向との不一致が大きい話であれば、マネジメント寄りの役割に比重を移す、あるいは専門性を活かせるポジションを検討するなど、選択肢の幅は一つではありません。

最終的にどう動くかは、今の職場の状況や家庭の事情も踏まえて読者自身が判断するものです。ただ、判断の前に「何がきついのか」を構造と自分の傾向に分けて整理しておくと、相談や交渉の場でも話がぶれにくくなります。

自分の傾向をもう少し深く掘り下げて、兼務のどこに手を打つべきかを一緒に整理したい場合は、個別の鑑定で状況を詳しく聞きながら考えることもできます。